日英薬剤師日記

イギリスの国営医療(NHS)病院で働く、臨床薬剤師のあれこれ

2021年明けましておめでとうございます

 

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。

いつも『日英薬剤師日記』ブログにアクセスして下さり、ありがとうございます。

 

昨年の、ちょうどクリスマスの日に、体調の異変に気づきました。

検査の結果、新型コロナウイルス (COVID-19) の感染が確認されました。巷で言われている通り、これまでになく伝播性の高い、心身共に計り知れない破壊力を持つウイルスであることを、我が身に実体験しました。

年末年始は、文字通り身動きが取れず、日夜の区別もつかず、廃人のように眠り続けました。英国政府のガイダンスにより、10日間の自己隔離の後、今日から職場へ復帰。。。の予定でしたが、未だに完全に回復したとは言えず、あと数日は仕事をお休みします。

自身の「新型コロナウイルス (COVID-19) 感染記録」については、次回以降のエントリにて、詳細をお伝えしたいと思っております。

今回、自宅で死んだようにベッドに横になっていた際にふと、日本で病院薬剤師として働いていたとある年のことが思い出されました。年末年始の当直担当になり、それが終わった元旦の朝、自宅へ戻った途端にインフルエンザで高熱を出し、新年早々、そのまま寝込んだ時のことを。

私は、この20数年、何ら変わらない、いつもギリギリ崖っぷちの(阿呆な)人生を送っています(苦笑)。

 

さて、去年の当ブログにおきましては、特に『イギリスで免許を変換し、薬剤師になる方法』シリーズが記録的なページビュー数を達成しました。その後もエントリを1つアップするごとに、即、ご各自のSNSで拡散して下さる方や、はたまた定期的に「ブックマーク」をつけて下さる方も出現しました。

私は諸事情により、自身の連絡先の公開を控えさせていただいております。ツイッターもフェイスブックもインスタグラムもやっておらず、このブログはひとえに、善意ある人の繋がりのみで拡めて下さっています。どこの国のどなたなのか調べる術がありませんが、読者の皆さま、サポートしてくださっている方々に、この場を借りて、厚くお礼申し上げます。

今年も「日英薬剤師日記」を、他のどこにも書かれていないような内容と情報をお伝えできる媒体にしていきたいです。

 

で、恒例の「今年の目標公開」です。

私は、毎年、新年の始めに、3つの目標(キーワード)を掲げます。まあ、今年は、前述の通り、年末年始に寝込んでいたので、例年に比べ、熟考されたものとは言い難いのですが。。。

過去2年の「目標」にご興味のある方は、こちら(⬇︎)からどうぞ

 

今年のキーワードは、「Principal (第一人者) 」と「Prescriber (処方者) 」です。

 

まず「Principal」ですが;

英国の薬局業界用語では「主任」を意味します。

 

日本で、薬剤師として6年半働きました。

英国へ移り住んだ後、薬剤師免許変換まで、ファーマシーテクニシャンとして6年半働きました。

そして昨年、英国で臨床薬剤師となってから、6年半が経過しました。

これまでのキャリアの主な業種に、全てに均等な年月を費やしたことになります。

私のこれまでの道のりにご興味のある方は、こちら(⬇︎)のエントリをどうぞ

そのことからも、仕事上、次のステップを踏む時期に来ていると感じています。

肩書きだけではない、名実共にある「Principal」になりたいです。現在は「感染症」という、臨床薬剤師として競争率の高い分野に身を置いている故、これまで以上の、並々ならぬ努力が必要です。

今年はそれを具体化すべく、日々、邁進していきたいです。

 

それから、次の「Prescriber (処方者) 」ですが;

英国では、医師以外の医療従事者でも、薬の処方をすることができます。薬剤師もそのうちの一人です。チーム医療がごく普通に行われている職環境のため、持っていると(実に)便利な資格です。

 

2000年代中盤から制定された免許で、全国各地の大学院で開講されている6−9ヶ月ほどのパートタイムのコースで取得できます。英国の薬学教育関係者の間では、この処方者になるための訓練を、将来的には薬科大学の学部課程のカリキュラムに組込み、薬剤師免許取得と同時に処方免許も付随させる、という話し合いも行われているようですが、実際のところは、最短でもあと5−6年はかかりそうです。

という訳で、現時点で、英国の薬剤師としてのキャリアアップを目指す人は、必ずと言っていいほどこの処方薬剤師免許を、卒後継続教育の一環として取得しています。

私の周りで、この処方薬剤師免許を取得した者たちの例は、こちら(⬇︎)をどうぞ

私も、今年は、この資格の取得を視野に入れたいと考えています。目下、英国内のどの大学院の、どの時期の受け入れから入学しようか、リサーチ中です。

英国の薬剤師には、免許取得後も、各自の興味や専門に合わせて気軽に大学院へ戻れる仕組みが整っています。仕事と学業の両立においても職場のサポートが得やすく、有り難いです。

この処方薬剤師免許取得コースの受講が具体化されたら、資格取得までの道のりを、当ブログで実況中継していければとも思っております。乞うご期待(笑)。

 

あとは、健康に留意したいですね。

去年は人生初の手術を受け、その後は新型コロナウイルス (COVID-19) に感染したことで、今、大げさなようですが、命拾いをした感覚にあります。人生の有限性を身に沁みて感じるようになりました。

昨年10月に受けた外科手術に関しては、こちら(⬇︎)のエントリをどうぞ。計8話のシリーズとなっています。

 

そんな訳で、今年は「健康オタク」になることを心がけたいです。

長年放置してきた歯科検診とか、英国国営医療サービス (NHS) で推進している女性向けの定期検診(子宮頸がんや乳がん検査)も積極的に受けたいです。まあ、この新型コロナウイルス (COVID-19) のパンデミックで、現在、こういった予防的医療の受け入れ口である家庭医院が(ほぼ)機能していないのが、悩ましいところですが。。。

そんな英国の医療事情の現実も、折に触れて、このブログで紹介していきたいです。

 

それでは、今年も「日英薬剤師日記」を、宜しくお願い申し上げます。

 

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「今年は、処方薬剤師免許の取得を念頭に」ということで、まずは何年も前に購入していたものの放っておいた、処方免許取得のための定番教科書を読み始めました