遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
日本では、門松を、1月7日以降に片付けるそうですね。
英国では、1月6日までに、クリスマスに関する全てのものを片付けないと、その年は不運になる、という言い伝えがあります。
時差9時間のある日本 / 英国での、ギリギリセーフの(→ 今、これを書いている時点では、英国は、まだ1月6日です。笑)、新年のご挨拶です。
去年は大晦日の夕方まで、日夜拘束の当直勤務をしておりました。
そして、新年の元旦の、最初の食事は、なんと、勤務先の病院の食堂でのハンバーガーでした(写真下⬇︎)。
この日はこちらか、ベジタリアン向けの春巻き料理しか、選択がないメニューでした。この食堂を訪れる全員が、朝昼晩、この2品を食べ続けました。元旦には、見目麗しいおせちとお雑煮を食べる日本人の目から見たら考えられないような、新しい一年の幕開けでした。
そういえば、去年のクリスマスの当日にも、英国で暮らして以来初めて、勤務先の病院の食堂で、クリスマスディナーを食べる、ということをしてみました。
顔なじみの同僚たちや、患者さんへのお見舞い客なども入り混じりった賑やかな雰囲気の中、これ(写真下⬇︎)を食べていたのですが、その最中、病院内の患者さんの一人が、心停止となりました。そこの病棟のスタッフが、全員、嵐のように去って行きました。
病院に居ると、いつも否応なく、生と死というものを、意識させられます。
そして、「待ったなし」の状況で、常に、最善の仕事をすることを、迫られるのだということを。
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さて、私はいつも、年の瀬に、来年の目標を決めます。
と言っても、大仰なものではなく、「キーワード」を決める程度です。近年では、日本語と英語の両方で、響きの良いものであるか、ということも、考慮に入れています。その言葉遊びを楽しみ、いくつか候補を挙げておくのですが、元旦の日に、それを最終的に、3つに絞ります。
そこで、今日は、私の、今年の抱負の3つのうちの2つを、ここで公開;
「繋がる (Connect) 」
と
「纏める (Compile) 」
です。
まず、「繋がる (Connect) 」。
2018 年の振り返りになりますが、この(密かに)開設したブログ日記が、こんなにも多くの方に読んでいただけるとは、思ってもみませんでした。
当初は、ごく限られた友人・知人にしかお知らせせず、開始しました。今でも、その方々の善意と、何らかの偶然で見つけて下さった方たちによる口コミだけで、運営しています。諸事情により、ブログへのコメントも受け付けておらず、連絡先も記載していません。それにもかかわらず、このブログ日記を広めて下さっている皆さまには、本当に、感謝しております。
これからも、このような信頼のおける方々との 「繋がり」に依り、今までどこにも書かれていなかった「英国の薬局・薬剤師+α」についての実情報が垣間見れるサイトにしていきたいです。
そして、その中で、本当にご縁のある方とは、「何らかの形で、実際に繋がって」いきたい。
これが、今年の目標の一つです。
それから、現在の私の仕事の状況ですが、今まで2年間「ペア」として一緒に働いてきた同僚が、先月から1年間の産休・育児休暇に入りました。
代理は雇わないとのことで、私が2人分の仕事を請け負う一年となります。
色々と大変な年になりそうですが、ピンチは、チャンスの元です。
これからの一年で、自分がどれだけ成長できるかを、今から楽しみにしています。
上司からは「対外的なことに、より力を入れるようになって欲しい」とのことです。
例えば、現在、ロンドン市内ならびにその近郊に勤務する感染症専門薬剤師たちの間では「Pan London Antimicrobial Pharmacists' Group」という分派が結成されており、その会合が定期的に開催されています。その積極的な参加が、望まれています。
また、英国王立薬学協会では、近い将来、感染症専門薬剤師向けの認定教育コースを立ち上げようとしています。そこにも参画できるような人になって欲しいとのことです。
部下のモチベーションをどこまでも押し上げる、尊敬する上司です。
そんなことから、職業的に、何かを「纏め / 集約 (Compile) 」したいと思いました。これが、第2の目標です。
1ヶ月に1つづつ、各感染症の薬剤治療の「総論的」なものを、薬局スタッフ向けの教材用として、パワーポイント作品にしていきたいと思いました。今までも、ある程度行ってきたことですが、それをさらにブラッシュアップしたものを、総括的に「纏め上げて」いく予定です。
それから、もう一度、臨床薬剤師としての原点に立ち戻ってみたいと、ぼんやりと考えております。
英国で5年間、臨床薬剤師をしてきました。次のステップに進むため、また基礎を見直し、改めてその知識や技術を「集約」する時に来ているのではないかと、直感的に感じております。根本としては、自分の専門に留まらず、常に、医療最前線での、臨床薬剤師としての「総合的エース」であり続けたいからです。
同業者の方であれば、ご理解していただけると思いますが、臨床薬剤師の仕事って、一日でもサボっていたり、現場から離れていると、勘所が鈍る職業です。
仕事の基本は、去年も今年も何ら変わらず、毎日、目の前にいる患者さんの最良の薬剤治療を、地味にコツコツと考え尽くし、実行していくのみです。
そして、そんな 「日英薬剤師」の日常の中で、あれこれ考えたことを、このブログ日記で、書き残していきたいと、思っております。
という訳で、これからも引き続き、
「あの、ロンドンで暮らす『日英薬剤師日記』さん、また何か、ブログ更新していないかなあー?」といった感じで、時々、こちらのサイトを覗いてもらえれば、幸いです。
そして、もしその中で、お役に立つ情報があれば、皆さまの周りの良心的な方々へも、拡散していただければ、嬉しいです。
それでは、今年も、宜しくお願い申し上げます。
では、また。