日英薬剤師日記

イギリスの国営医療(NHS)病院で働く、臨床薬剤師のあれこれ

英国でファーマシーテクニシャンの職を得た時の話(9)「もうすぐ受かりますよ」

このエントリは、シリーズ化で、前回の話はこちら(⬇︎)になっています。 英国へ奇跡的に再入国できてからは、立て続けに、就職面接試験へ出向いた。 数ヶ月前からの、失敗につぐ失敗から学んだ経験が蓄積され、この頃になると、応募する職のほぼ全ての病院…

抗生物質啓発週間 in 2019

今週 (11月18日ー11月24日)は、英国医療サービス (NHS) の秋の風物詩の一つである、抗生物質啓発週間(⬇︎)だった。 今年の英国抗生物質啓発週間公式ポスター 英国では、WHOの提唱に応じ、毎年11月18日の「ヨーロッパ抗生物質デー」を挟んだ一週間を、「抗…

英国卒後薬学教育センター (CPPE) の勉強会へ行ってきた

先週の木曜日の夜は、ここ(写真⬇︎)へ出かけてきた。 北ロンドン・英国国営医療 (NHS) ウィッティングトン病院 (The Whitting Hospital) 英国卒後薬学教育センター (Centre for Postgraduate Pharmacy Education, 通称CPPE) が催している勉強会へ出席する…

前途有望な日本人薬学生さんたちに会ってきた@ハートフォードシャー大学 in 2019/20

先週は、ここ(写真下⬇︎)へ出かけてきた。 毎年恒例の「前途有望な日本人薬学生さんたちに会いに」。 英国ハートフォードシャー大学薬学部が所在するキャンパス (College Lane Campus, University of Hertfordshire) 前回「前途有望な日本人薬学生さんに会…

英国でファーマシーテクニシャンの職を得た時の話(8)「母がくれた100万円」

このエントリは、シリーズ化で、前回の話はこちら(⬇︎)になっています。 ほうほうのていで、日本へ帰国し、実家へ戻った。 毎日を無気力で過ごす娘に、両親は多くを問い正さなかった。 その頃、2人がどこまで私の内情を知っていたのかは、未だに知らない。…

見知らぬ街の薬局を訪ねてみた。東京・浅草編

日本で休暇を過ごしていました。 今回は、ラグビーワールドカップ観戦のために帰国していたのですが; チケットを購入していた試合(写真下⬇︎)が、台風のため、中止になってしまいました。 幻に終わったイングランド対フランス戦 中止が決定された日、「何…

英国でファーマシーテクニシャンの職を得た時の話(7)「学生ビザが切れた日」

このエントリは、シリーズ化で、前回の話はこちら(⬇︎)になっています。 2003年9月末。 英国での就職が決まらず、絶望の中、学生ビザが失効する日を、あと一日、あと一日と数えていた。 そのビザが切れれば、私は日本へ戻るしかなかった。 ちょうどその頃…

英国でファーマシーテクニシャンの職を得た時の話(6)「職経験が欲しい」

このエントリは、シリーズ化で、前回の話はこちら(⬇︎)になっています。 学生ビザが切れるまで2週間を切った日。 思いがけず、もう一つの病院から、面接の招待状が来た。 ロンドン南東部に所在するキングスカレッジ大学病院の「医薬品倉庫・購買部門ファー…

英国でファーマシーテクニシャンの職を得た時の話(5)「さまざまな人たちの助け」

このエントリは、シリーズ化で、前回の話はこちら(⬇︎)になっています。 2003年9月、周りの日本人薬剤師の友人たちが、次々と就職先を見つけていっていた。 そして、私は、この頃から、恥も外聞もなく、周りの人の助けを求めていった。 英国での職が欲しい…

ペニシリンの発見 91 周年記念日(90周年だと勘違いしていたよ)

ご興味のない方には、全く関係のない話かも知れませんが。。。 今日は、人類史上初の抗生物質であった「ペニシリン」の発見から91周年の日です。 という訳で、今回は、それにまつわる(世間的にはあまり知られていない)話を紹介。 ペニシリンは、1928年9月…

薬局カフェ ('The Apothecary') へ行ってきた in 英国・ライ

先週末、英国は、今年最後の「バンクホリデー」でした。 私は、ここ数年、この8月最終週の3連休を「国内で『普段は行かない・行けない』場所」へ出かけることにしている。 去年8月のバンクホリデーは、ここ(⬇︎)へ行きました。 という訳で、今年は、英国…

英国でファーマシーテクニシャンの職を得た時の話(4)「労働許可書の壁」

このエントリは、シリーズ化で、前回の話はこちら(⬇︎)になっています。 2003年8月中旬、ロンドン市内の国営医療 (NHS) 病院のファーマシーテクニシャンとアシスタントの求人に手当たり次第に応募する日々が続いていた。その上、面接試験へ呼ばれることを…

英国でファーマシーテクニシャンの職を得た時の話(3)「初めて面接に呼ばれた」

このエントリは、シリーズ化で、前回の話はこちら(⬇︎)になっています。 2003 年8月初旬、ロンドン市内の国営医療 (NHS) 病院の薬局でファーマシーテクニシャンやアシスタントの求人が出るたびに、応募する日々が続いていた。その時点で、10 通以上の応募…

見知らぬ街の薬局を訪れてみた(でも、なんと半分以上の薬局が閉まっていた)。スペイン・タラゴナ編

この2週間ほど、夏休みを取っていました。 母が約20年ぶりに英国へやってきて、ついでに一緒に、スペインへも旅行しました。 という訳で、今回のエントリは、スペイン・タラゴナの薬局を訪れた記録。 「英国でファーマシーテクニシャンの職を得た時の話」シ…

英国でファーマシーテクニシャンの職を得た時の話(2)「共に就職活動をした日本人の友人たち」

このエントリは、シリーズ化で、前回からの続き(⬇︎)となっています。 ロンドンの国営医療 (NHS) 病院で、ファーマシーテクニシャン(以下、テクニシャン)の求人が出るたびにせっせと応募する日々が続いていた。でも、その時点 (2003年7月頃) では、どこ…

英国でファーマシーテクニシャンの職を得た時の話(1)「最初の一歩」

今回から数ヶ月に渡って、「英国でファーマシーテクニシャンの職を得た時の話」を書いていこうと思います。 途中で、日々のできごとの記録のエントリも混ざるはずなので、脱線しがちなシリーズになると思うけど。。。(笑) ここ(写真下⬇︎)、私が、英国で…

英国薬剤師免許更新の手続きと諸経費

すっかり後回しにしていたのですが; 今月は、年に一度の、自身の英国薬剤師免許の更新月だった。 実は今月、すんごく忙しかった。無理がたたり、途中で、久しぶりに風邪を引いたほど。だから、この英国薬剤師免許更新の手続き、最終締切日の月末が近づいて…

一時代の終わり

ついに、恐れていた日が来てしまった。。。 こちらの「コワモテ姉御」(写真下⬇︎)、私が勤務する病院で長年「患者サービス業務主任薬剤師」の役職にあった、エスターさんと言います。 先日、彼女が退職していった。14年間、この病院で、身を粉にして働い…

The Clinical Pharmacy Congress (英国臨床薬学大会) へ行ってきた

先週の土曜日は、東ロンドン地区の、ここ(写真下⬇︎)へ出かけてきた。 「ExCeL」: ロンドン市内で一番大きなコンベンションセンター 「英国臨床薬学大会 (The Clinical Pharmacy Congress) 」(写真下⬇︎)に参加するため。 英国の、特に国営医療サービス (N…

英国で「最初に雇用された仕事」の話(と、新シリーズ開始の予告)

今回のエントリは、前回(⬇︎)からの続きとなっています 。 「英国で、ファーマシーテクニシャン経由で、薬剤師になろう!」 と心に決めたものの、 実際のところは、大学院一年目はコースの要求の厳しさから、就職活動どころではなかった。事実、卒業も逃し…

転機となった「ファーマシーテクニシャン見習い」への講義

ロンドン大学薬学校時代、英国人薬剤師の学生に混じって「薬学教授法 (Teaching & Learning) 」という科目を選択した。 私のロンドン大学薬学校時代のコースの詳細は、過去のエントリ(⬇︎)からどうぞ その課題の一つが「教育(教授)実習をする」というも…

さまざまな「きっかけ」

なぜ、日本で生まれ、日本で育った私が、英国で暮らし、英国で臨床薬剤師になったのだろう? 小さい頃『新婚さんいらっしゃい』をブラウン管テレビで観ながら、当時の司会アシスタントであった米国人シェパードさんが、歌手の千昌夫氏の妻であることを知り、…

英国王立家庭医学会へ潜入し「くすりの芸術」を鑑賞してきた

この前、ロンドン中の病院を色々と訪れた折のことだったのですが; 前回の「ロンドンの出産病院いろいろ」のエントリは、こちら(⬇︎)からどうぞ その道すがら、たまたま、英国王立家庭医学会 (Royal Collage of General Practioners) 本部ビルの前(写真下⬇…

ロンドンの出産病院いろいろ

このところ、英国のメディアは、サセックス公ハリー王子とメーガン妃の王子の誕生の話題でもちきり。 という訳で、ミーハーな私もそれに便乗し(笑)、英国の出産事情を少し紹介してみたい。今回のエントリでは、ロンドンの出産病院のあれこれを、私が知って…

英国南部イーストボーンへの旅。公爵と殺人鬼家庭医とメイ首相の父

日本では、ゴールデンウィーク10連休が終わろうとしていますね。 英国でも、先月の下旬はイースター(キリスト教の復活祭)で4連休でした。今週末もバンクホリデーという、3連休の休みで、そして、今月末もそう。 長い週末は、いつだって嬉しい。しかも…

夜間・週末当直勤務(其の二)

今回のエントリは、前回からの続きです(⬇︎) なぜ、私が、夜間・週末当直勤務を、ここ数年続けているのかと言えば。。。。 ひとえに「真の学びが得られる」から。 当直勤務は、基本、火の粉のように次々と降りかかる無理難題を、一人で解決するのが原則。 …

夜間・週末当直勤務(其の一)

突然ですが、今日は、英国国営病院 (NHS) 薬剤師の当直勤務について、書いてみたいと思います。 その形態は、現在、2手に分かれています; 一つは「レジデンシー (residency) 」 もう一つは「オンコール (on-call) 」。 レジデンシーは、薬局の年中無休24時…

喜劇王チャップリン幼少期ゆかりの場所を訪ね、英国の医療の昨今について考えた

マニアックな話かもしれませんが、今日は、英国人喜劇王チャーリーチャップリン(写真下⬇︎)の生誕130年の日です。 通った都立高校の英語の授業で、チャップリンの生涯が描かれた副読本が使われていた。 その教科書、当初は英語の勉強のためだったはずが、チ…

出会って、別れて、また一緒に働く(かもしれない)日まで

あっという間に3月が終わり、4月になりました。 春は、俗に、「別れと出会いの時期」と言われておりますが、私が勤務する病棟でも、今月初頭に、大きな変化がありました。 研修医たちの大異動です。 研修医たちの一つのローテーション最終日には、このよう…

花粉症と、日英の薬

今回、休暇で、日本へ帰国した折のことですが; 休暇の始まりについては、前回のエントリ(⬇︎)も; 当初は、どの薬局の店頭でも展開されている、花粉症の薬の種類の豊富さと、その陳列の美しさに、ただただ感嘆していました。 どこも、まるで、お祭りの縁日…