日英薬剤師日記

イギリスの国営医療(NHS)病院で働く、臨床薬剤師のあれこれ

喜劇王チャップリン幼少期ゆかりの場所を訪ね、英国の医療の昨今について考えた

マニアックな話かもしれませんが、今日は、英国人喜劇王チャーリーチャップリン(写真下⬇︎)の生誕130年の日です。 通った都立高校の英語の授業で、チャップリンの生涯が描かれた副読本が使われていた。 その教科書、当初は英語の勉強のためだったはずが、…

出会って、別れて、また一緒に働く(かもしれない)日まで

あっという間に3月が終わり、4月になりました。 春は、俗に、「別れと出会いの時期」と言われておりますが、私が勤務する病棟でも、今月初頭に、大きな変化がありました。 研修医たちの大異動です。 研修医たちの一つのローテーション最終日には、このよう…

花粉症と、日英の薬

今回、休暇で、日本へ帰国した折のことですが; 休暇の始まりについては、前回のエントリ(⬇︎)も; 当初は、どの薬局の店頭でも展開されている、花粉症の薬の種類の豊富さと、その陳列の美しさに、ただただ感嘆していました。 どこも、まるで、お祭りの縁日…

見知らぬ街の薬局を訪ねてみた。ロンドン・ヒースロー空港第2ターミナル

この2週間ほど、日本へ帰国し、休暇を取っていました。 ここ数ヶ月、日本でお会いしたい方々の顔がたくさん浮かんでおりました。でも、何せ、離陸の前日まで、日夜拘束の当直をしており(→この6週間で、3コマの当直勤務をこなした。このあり得ない労働条…

見知らぬ街の薬局を訪ねてみた。英国ハートフォードシャー大学薬学部内「キャンパス薬局」

先月、ロンドン北部近郊の州に所在する「ハートフォードシャー大学薬学部」に行ってきたのですが; その時のことについては、こちらのエントリ(⬇︎)からもどうぞ ここ、なんと、大学の校舎の内に、薬局がある。 その名も「キャンパス薬局」(写真⬇︎)。 ハ…

プレレジ研修と仮免許薬剤師たちへの臨床薬学講義

今週は、私が現在勤務する病院の、仮免許(プレレジ研修)薬剤師たちへの「ランチタイム薬学講義」担当週であった。 プレレジ研修とは、英国で薬剤師を目指す者たちが、薬科大学を卒業後、免許試験を受験する前に、1年間行うことが必須とされる実務実習。 …

英国薬剤師・薬局スタッフの恋愛事情

今日は、バレンタインデーですね。 という訳で、今回は、英国の薬剤師や薬局スタッフの恋愛事情とか、この業界内でのパートナーシップについて書いてみようと思います。 まず、はじめに、一言。 英国の薬学・ 薬局関係者って、ずばり、「カップル」になりや…

前途有望な日本人薬学生さんたちに会ってきた@ハートフォードシャー大学

先週は、ロンドン近郊の、ハートフォードシャー大学薬学部へ行ってきた。 ここ、私のロンドン大学薬学校時代の「薬学の父と母」と呼ぶ恩師たちが、2000年中盤に、ゼロから立ち上げた新設大学。 なんと、日本の明治薬科大学の、海外医療研修コースの受け入れ…

英国国営医療サービス (NHS) のウィンタープレッシャー (Winter Pressures)

あっという間に、1月が終わろうとしています。 特に、この2週間は、忙しかったです。 というのは、私が現在勤務する病院で「病床不足大危機」が起こったから。。。 先週の火曜日、朝、出勤すると、薬局内のコミュニケーションボードに書かれた、この伝達(…

見知らぬ街の薬局を訪れてみた(それと、謎だった薬科大学跡地もね)。ロンドン スローン・スクエア編

先週末は、なんと、葉加瀬太郎さんの、ロンドンでのコンサートに行ってきた。 会場となったのは、スローン・スクエア (Sloane Square) というロンドンの一角。 ここ、チェルシーと呼ばれる地区にあり、ロンドンの一等地。街全体が、他のエリアとは全く別の風…

仮免許薬剤師交換研修 (Cross-Sector Experience)

前々回のエントリ(⬇︎)でも書いたように、去年の12月は、私にとって学生月間だったのだけど、 新年になっても、まだ続いている。 先週は、私が勤務する病院に、交換研修仮免許薬剤師がやってきた。 英国の仮免許(プレレジ)薬剤師研修は、通常、1年間の…

2019年明けましておめでとうございます

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。 日本では、門松を、1月7日以降に片付けるそうですね。 英国では、1月6日までに、クリスマスに関する全てのものを片付けないと、その年は不運になる、という言い伝えがあります。 時差9時間のある日本…

薬科大学生・仮免許(プレレジ研修)薬剤師月間

今月は「薬科大学生」や「仮免許(プレレジ)薬剤師」に接することの多い月だった。 第1週目は、キングストン大学 (Kingston University) 薬学部3年生の2人、アリフ君とビクトリアさんが、病院薬局実習の一日として、 第2−3週目は、私が現在勤務する病…

英国永住権(無期限滞在許可証)取得10周年

今日は、私にとって、英国の永住権を得た日から、ちょうど10年目の日だった。 英国に移り住んだ最初の2−3年は学生ビザ、それから、労働許可書ビザで5年、そして永住権ビザを得て、今日でかれこれ10年。 「何でずっと英国にいるの?」とよく、色々な方…

アガサ・クリスティと薬局と毒薬、そしてアフタヌーンティー

今、英国では、クリスマスシーズン真っ只中。 で、最近、ロンドンの中心街にある大学病院前の巨大クリスマスツリー(写真下)を通り過ぎた際、ふと思い出したことがある。 「アガサ・クリスティ」 ミステリーの女王と呼ばれるこの英国人推理小説家、元々の職…

世界エイズデー

今日は、世界エイズデー 私、現職が「感染症専門薬剤師」だから、この分野も、(一応)守備範囲。 という訳で、今日は、英国のエイズ事情と、その医療サービスについて語ってみたい。 ところで私、英国を代表するロックバンド、クイーンの大ファン。 日本の…

日本人薬学・薬局関係者の英国視察に関する考察、いろいろ

先週は、とある日本の薬局コンサルタント会社が企画している英国医療・薬局視察に、コーディネーター兼通訳として、随行していた。 こちらの団体、かれこれ5年ほど連続で、英国へいらしている。 参加者の方々は、皆、とても温かい人たち。そして、すごく勉…

世界抗生物質啓発週間と、私の現在の仕事

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、先週(11月11日ー11月18日)は、「世界抗生物質啓発週間」でした。 唐突ですが、私、現在の職業名は、「感染症専門薬剤師」。 という訳で、今回は、英国の抗生物質の使用状況とか、自分が日頃どんな仕事をしているの…

英国国営医療サービス (NHS) の薬局に就職する方法・作戦編

今回のエントリは、前回(⬇︎)からの続きとなっています。 『労働許可証 (work permit) ビザ』 日本人が、英国でフルタイムで正規に働くには、英国永住権を保持しているか、英国籍もしくはEU加盟国の国籍の者と結婚している方でない限り、ホームオフィスと呼…

英国国営医療サービス (NHS) の薬局に就職する方法・概論編

私は、今までの職歴を振り返ると、秋から冬にかけて、就職面接試験を受けることが多い。 そして、その場合、なぜか、成功率が高い。 日本で、新卒薬剤師として働いた病院、そして、その後のドラッグストアを皮切りとし(→でも、日本での就職は、どれも、ほぼ…

見知らぬ街の薬局を訪ねてみた。東京日本橋人形町・水天宮編

ここ、日本へ帰国すると常泊する宿のある街。 私、父の仕事の関係で、子供の頃、かなりの回数、引っ越しをした。日本での学歴は全て東京の学校になっているけれど、東京都内でもよく家を替えたし、今まで住んだ日本中のどこを思い浮かべても、我が家というか…

日英薬剤師が、日本の薬局で買ったもの(2)

この「日英薬剤師が、日本の薬局で買ったもの(2)」は、前回(⬇︎)からの続きです。先日の日本での休暇中に購入したものの紹介と、英国の同等製品との比較です。 (4)感冒予防・うがい薬 家庭医(=かかりつけ医)の予約が取りにくい国、かつ、病院とい…

日英薬剤師が、日本の薬局で買ったもの(1)

電光石火で、日本で休暇を過ごし、英国へ帰ってきた。 今回は、家族旅行が主目的であったため、ごく限られた方々にしかお会いしませんでした。ご無礼してしまった皆様、ごめんなさい。 -------------------------------------------------------------------…

英国で初めて医者へ行ったときの話

このエントリは、前々回からの「英国に移り住んだ頃の話」(⬇︎)のシリーズものです 英国の大学院に入学した途端に、体調を崩してしまった。当時は、若くて、病気一つしなかった私だったので、「何かおかしい」と思ったが、まさか風邪とは思わなかった。 日…

ロンドン大学 国際学生寮 (International Hall, University of London)

このエントリは、前回からの「英国に移り住んだ頃の話」のシリーズものです。 英国に移り住んだ最初の年、「International Hall(インターナショナル・ホール)」 と呼ばれるロンドン大学の学生寮に住んだ。 日本を飛び出し、スーツケース1つでやって来た異…

ロンドン大学薬学校 臨床薬学・国際薬局実務&政策修士コース (MSc in Clinical Pharmacy, International Practice & Policy)

英国では、9月になると、すっかり寒くなる。 そして、私は、毎年この時期になると、英国に移り住んだ頃のことを思い出す。 という訳で、今回から数回に分けて、私がこの地に住み始めた頃のことを、ちょっと書いてみようと思う。 私が渡英した最初の動機は、…

見知らぬ街の病院を訪れてみた。英国・オックスフォード編

先週末は、「バンクホリデー」だった。祝祭日の少ない英国のカレンダーで、土・日・月曜日が連休となる、「嬉しい週末」。一年のうち、5月の最初と最後の週末、そして8月の最後の週末が、それに相当する。 8月のバンクホリデーは、「夏休みの締めくくり」…

想い出す人

毎年、この時期になると、必ず想い出す人がいる。 日本で、薬剤師になって、一番最初に勤めた病院の上司であった薬局長さん。 1990年代中盤から、西東京のキリスト教系の病院に、5年半お世話になった。 いつもとびっきりの笑顔で、私をかわいがって下さった…

夏季薬局実習 (Summer Placement)

英国では、今、夏休みの真っ最中。 で、この時期、英国の薬局では、風物詩のようなものがある。 「夏季学生実習」 英国では「サマー・プレイスメント (Summer Placement) 」と呼ばれている。 薬学生が「職経験」を求めて、薬局に張り付き、実習する。 英国の…

英国薬剤師免許試験とBNF

先月末、英国薬剤師免許試験の合格発表があった。今回、2318名の仮免許薬剤師が合格し、合格率は79%だったそう。 私の職場の病院薬局の、今年度 (2017/18年) の仮免許薬剤師は4人いた。3人合格した。1人は、諸事情により今回の受験は棄権した。次の9月の…