日英薬剤師日記

イギリスの国営医療(NHS)病院で働く、臨床薬剤師のあれこれ

見知らぬ街の薬局を訪れようとした。そして、1つも見つけることができなかった。英国・アランデル編

先々週末は、3連休のバンクホリデーだった。 私は毎年、この8月最後の週末を「普段はちょっと行きにくい国内の場所」へ旅行することにしている。 過去2年の行き先はこちら(⬇︎)でした。こういったことを振り返るのに、ブログは便利ですね。 でもね、今年…

20年の軌跡と奇跡

20年前のちょうど今日、英国へやってきた。 スーツケース一つで。 ヒースロー空港に降り立って、地下鉄を乗り継ぎ、住むことになった学生寮へ、未知の将来へのワクワク感を胸に歩いて向かったこと、今でも、昨日のことのように思い出せる。 でも、まさかこん…

イギリスで免許を変換し、薬剤師になる方法(4)

今回のエントリは、シリーズ化で、前回はこちら(⬇︎)になっています。 8)目指す人への注意事項 今回は、あえて、現実的な話をしようと思います。 イギリスで免許を変換し、薬剤師になるにあたって立ちはだかる「壁」いろいろについてです。 一般論ならび…

イギリスで免許を変換し、薬剤師になる方法(3)

今回のエントリは、シリーズ化で、前回はこちら(⬇︎)になっています。 6)英国の薬剤師免許変換・取得まで、総額どのぐらいの費用がかかりますか? ずばり「ピンキリ」です。個々の状況や進捗、日本からやってきて行うか、それともすでに英国にある程度の…

イギリスで免許を変換し、薬剤師になる方法(2)

今回のエントリは、シリーズ化で、前回はこちら(⬇︎)になっています。 4)IELTS のどの試験を受ければいいのですか? 勉強法を教えてください IELTS (International English Language Testing System) は、英国ケンブリッジ大学とブリティッシュ・カウンシ…

イギリスで免許を変換し、薬剤師になる方法(1)

先日、本当に、唐突だったのですが; 「とある日本人の薬剤師さんが、英国で薬剤師になろうと考えていて、私にコンタクトを取りたいらしい」 という話を、ロンドン在住の日本人薬剤師の友人経由で受けた。 私、このブログに、自分の連絡先を記載していない。…

100日ぶりに外出した。そして、見知らぬ街の薬局を訪ねてみた。英国ロンドン・ヴィクトリア駅編

先週末、英国ではついに、外出規制が事実上(ほぼ)解除された。 振り返れば、3月下旬から、通勤や生活上、本当に必要な時しか外出できない状態だった。 私は幸か不幸か、勤務先と自宅が目と鼻の先だし、病院内に食料品スーパーマーケットも、ちょっとした…

新型コロナの収束後、英国の医療現場で起こること(2)アルコール中毒患者の急増

今回のエントリは、シリーズ化となっています。 ここ最近の、私の職場の様子を綴りながら、英国の医療現場の実態や、薬剤に関連することを紹介しています。 前回は、こちら(⬇︎)からどうぞ 英国の急性病院では、元々、アルコール中毒で入院してくる患者さん…

数えきれないほどの人たちから愛を受けた、この数ヶ月の振り返り

色々と思い立って、周りの方々に感謝すべく、このエントリを書こうと考えた。 新型コロナウイルス (COVID-19) のパンデミックが始まって以来、私の職場の病院薬局では、さまざまな善意が舞い込んだ。 これらを、振り返ってみたい。 「新型コロナの収束後、英…

新型コロナの収束後、英国の医療現場で起こること(1)違法薬物中毒者

私が勤務する病院での新型コロナウイルス (COVID-19) 状況ですが; 集中治療室 (ICU) は、大分落ち着いてきました。 もちろん、感染・その疑いのある患者さんはまだ毎日入院してきており、予断は許されませんが、感染防具の着用基準を格下げした病棟(写真下…

英国臨床薬剤師の必読本+α

今からちょうど20年前の2000年5月、英国の留学に反対する母を連れて、ロンドンへ観光に来た。 そして、母に、ロンドン大学薬学校 (The School of Pharmacy, University of London) の校舎でも一緒に見てもらおうと、当日、一本の電話の後に訪れると、教務課…

薬剤名の表記と発音を、日本語と英語で比較してみた

前回のエントリ(⬇︎)を書いていた時のことだったのですが; 世界中で流通されている薬で、日本語と英語での発音が、かなり異なるものがあることに、改めて気づいた。 思い起こせば、英国へ移り住んだ当初、日本での職経験により習得していた、カタカナ表記…

英国の終末期医療と最期の薬

突然ですが; 今日は「英国の終末期医療とそこで使用される薬剤」について、書いてみたいと思います。 現在、私が勤務する病院では、主に新型コロナウイルス (COVID-19) 感染者さんの救命のため、集中治療室 (ICU) の病床がフル回転しています。 その集中治…

双子男性薬剤師たちの解散と、英国薬剤師の「成功法則」

今から3年ほど前に遡るのだけど; 私が勤務する病院薬局に、2人の若手男性薬剤師が、ほぼ同時期に入局してきた。 一人は「ザヒール君」、もう一人は「シュラン君」(写真下⬇︎)。 2人はそれまで、全く面識のない「赤の他人」だった。 ザヒール君(左)とシ…

新型コロナウイルス (COVID-19) 医療現場最前線:私の病院の ICU (集中治療室) 拡大とテレビ放映

先々週の金曜日の夜、薬局のオフィスに居残り、残業をしていた。 で、力尽きて、お腹すいたなー、と病院内のサンドイッチ屋さん「サブウェイ」へ行ったら; いつもは、テーブル席となっている場所に、突如、大型備品が、次から次へと運びこまれてきた(写真…

ジョンソン首相の入退院と、英国の医療「業界用語」

ご存知の方も多いかと思いますが; 先日、英国ボリス・ジョンソン現首相が、新型コロナウイルス (COVID-19) の感染により、国営医療 (NHS) 病院へ入院した。一週間で無事退院したが、一時、集中治療室へ移動するほどにまで、容態が悪化した。 ちなみに、ジョ…

休暇から戻ったら、勤務先の病院が激変していた

新型コロナウイルス (COVID-19) の流行に伴い、ほぼ誰とも会わずに自宅で過ごした、2週間の有給休暇が終わった。 その「英国ロックダウン(外出規制)」期間中に私がやったいろいろなことの詳細は、前回のこちらのエントリ(⬇︎)からどうぞ で、先週初めか…

新型コロナウイルスが猛威を振るう中、英国内外出規制期間、私がやった10のこと

目下、英国では、新型コロナウイルスが猛威を振るっている。私、3月下旬から4月の上旬にかけて、英国外での2週間の休暇を予定していたのだけど、残念ながらキャンセルせざるを得なかった。国内の休暇に急遽変更しようとも考えたのだけど、行き先を決めか…

英国の No. 1 医療系書店(であった場所)へ久しぶりに行ってみたら

先日、ロンドンの中心街へ行く用事があり、数年かぶりにこちらの書店(写真下⬇︎)へ立ち寄ってみた。 私にとって、たくさんの思い出のある場所。 英国を代表するチェーン書店「ウォーターストーンズ (Waterstones) 」ロンドン ガウアー・ストリート店 「ウォ…

英国の風邪の時の対処法

今回は、英国での風邪の際の一般的な対処法について書きたいと思います。一応、前回(リンク下⬇︎)からの関連となります。 私は、風邪を引くと、基本、薬をできるだけのまないで治すほうです。服用するとしても解熱・鎮痛剤のパラセタモール(=日本名アセト…

英国国営医療サービス(NHS) スタッフの病気欠勤事情

久しぶりに、ひどい風邪を引いた。 約2年間に渡る任務が終わり、その脱力感からだったのだと思う。 その最後の週は「激務」そのものだったからね。 ハーフターム(Half Term = 英国内の学校の学期中間休み週)と重なり、有給休暇を取っている同僚の多い週…

一般内科病棟ローテーション終了

全ての物事には、必ず、終わりの時がやってくる。 先週末、自身の約2年の長きに渡った「一般内科ローテーション」が終了した。 今はただただ、一つの幕が無事に閉じたことに、安堵の胸を撫で下している。 この病棟、私が現在勤務する大学病院の中で、誰もが…

バレンタインデー in 2020 私の職場の男性同僚たち

今日は、バレンタインデーですね。 という訳で、去年に引き続き「私の職場薬局の男性同僚たち」を紹介してみたいと思います。各人の仕事の説明と共に、英国の病院薬局って、いろんなスタッフがいるのだなあということを知ってもらえれば、幸いです。 まずは…

見知らぬ街の「スーパーマーケット」薬局を訪れてみた。英国・イーストボーン編

年度末に近づいている、この時期; 英国国営医療サービス (NHS) の従業員たちには、上司からの「有給休暇を消化して」との、絶え間ない(脅迫じみた)警告が来る。 私には、現在、年間33日の有給休暇が与えられている。その上、当直勤務で時間外に働くことで…

昨今の仮免許(プレレジ)薬剤師・新卒薬剤師に関する考えいろいろ

先日、勤務する病院の、仮免許(プレレジ)薬剤師向け勉強会の講師担当になった。 私の病院で各薬剤師が仮免許(プレレジ)薬剤師向けに行う教育セッションについては、一年前のこちらのエントリ(⬇︎)もどうぞ 今年は「肺感染症 (Chest Infections) 」の分…

病院内サービス全稼働週間 (All Systems Go Week)

先々週末のことだったのですが。。。。 すごいことが起きた。 それは、その数日前、私の元へ突然、ポケベル(写真下⬇︎)が鳴ったことから始まった。 普段は滅多に呼び出されない内線番号からだった。 (あれ? これ、副薬局長室からだ。私、何かしでかしたん…

2020年明けましておめでとうございます

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。 いつも、日英薬剤師日記にアクセスして下さり、ありがとうございます。 去年は、クリスマス前日 (12/24) の朝からボクシングデー (12/26, 英国では祭日)の昼前まで、日夜連続当直の担当になりました。 ク…

英国でファーマシーテクニシャンの職を得た時の話(12)「全くもって狂っているけど。。。おめでとう!」

このエントリは、シリーズ化で、前回の話はこちら(⬇︎)になっています。 西ロンドン・聖チャールズ病院での就職面接試験後、ほぼ1週間寝込んだが、その間、合否の知らせは来なかった。 英国国営医療サービス (NHS) の雇用における、就職試験の合否通知は、…

英国でファーマシーテクニシャンの職を得た時の話(11)「運命が決まった日」

このエントリは、シリーズ化で、前回の話はこちら(⬇︎)になっています。 ゴホッ、ゴホッ、ゴホッ、 ここ一番である、西ロンドンの聖チャールズ病院への就職面接試験を翌日に控えた日も、絶え間ない咳と発熱が続いていた。 身体がだるく、椅子に座っているの…

英国でファーマシーテクニシャンの職を得た時の話(10)「持てる者と持たざる者」

このエントリは、シリーズ化で、前回の話はこちら(⬇︎)になっています。 2003年10月末、ついに、西ロンドン・ノッティングヒル地区にある聖チャールズ病院から、面接試験の招待状が来た。 日本人薬剤師の友人の一人である M さんが数ヶ月前に合格し、勤務し…