日本で休暇を過ごしていました。
今回は、ラグビーワールドカップ観戦のために帰国していたのですが;
チケットを購入していた試合(写真下⬇︎)が、台風のため、中止になってしまいました。
中止が決定された日、「何のために帰国したんだろー」と呆然としながら、せめて「何か東京らしい観光をしよう」と、浅草(写真下⬇︎)へ出かけました。
脱力感で抜け殻のように歩いていると、旅の連れ(=英国薬剤師)が、アーケード商店街内の和風カフェの前で突然立ち止まり「ここで食べたい」と言い出しました。
で、そこで頼んだ、この目に染みるように美しい緑色の「抹茶スイーツ」(写真下⬇︎)を前にした時、突如、
「あ、私、今回の旅で、薬局巡りをしてなかったじゃん」と。(笑)
なぜ、緑色に血が騒いでしまうのか? と疑問をお持ちの方は、過去のエントリ(⬇︎)をどうぞ
そんな訳で、お腹が満たされた後は、早速、浅草寺界隈の薬局巡りをすることにしました。
有難いことに、周辺には、たくさんの薬局がありました。嬉しかったなあ。
まずはこちら(⬇︎)
路地裏にあり、周りの無数の昭和チックな商店と見事に調和していました。そもそも「マツモトキヨシ」は屋号名やロゴ自体、レトロな雰囲気がありますよね。
でも、こういった陳列は、英国では絶対あり得ないなあ。善良で安全なニッポンならでは。すごく平和に思えて、これを見て「日本に帰ってきたんだな」としみじみ感じた。
ちなみに、英国の薬局(写真下⬇︎)は、店頭をガラス張りにして、盗難防止アラームを設置し、警備員がいる場合も多いです。
それから、次はこちら(⬇︎)。以下の2つの薬局は、道を隔てて互いに斜め向かいに所在していました。違いや特徴は? 日本人の方々にとって、薬局を選ぶ基準って何なんですかね。
英国では、一包化を行なっている薬局か否か(→注:英国の街の薬局では自動分包機を備えているところはごく稀で、一包化は手作業で行なっています)、ケアホームなどと提携している薬局であるかどうか、といった要素で、おのずと選択が異なってきます。病院の門前薬局というのも、あることはあるのですが、基本は、自宅から最も近い、もしくは家庭医院に隣接した薬局を利用しているのが一般的です。
両薬局とも、薬局内が外から見えにくくなっていました。そういえば、英国の薬局で、これほどまでに意図的に遮蔽された外装、見たことがないです。公衆衛生などの啓蒙から、誰にでも入りやすく、店内をオープンな雰囲気にする必要性からだろうと思う。それから、調剤業務のほぼ全てがリピート(リフィル)処方になっているため、患者さんの薬局内での待ち時間が少なくて済むことと、プライバシーが必要な服薬指導とかは、薬局内の個室で行われているからだとも考えられる。
今回の浅草界隈の薬局巡りの中では、特にこちら(写真下⬇︎)の薬局の「本気度」(あくまで個人観ですが)が素晴らしかったです。
地域の住民たちに密着した薬局であることが一目瞭然でした。「かかりつけ薬剤師」「健康サポート薬局」の概要も、とても分かりやすく説明されており、私自身、通りすがりながら、たくさん学ばさせて頂きました。
私が現在勤務する英国国営医療サービス (NHS) では、7年間連続で勤務した者に対して、希望すれば「サバティカル休暇 (Sabbatical Leave) 」という機会が与えられています。1年間、自分の仕事とは関係のない場所で働いてみたり、学術研究に勤しめる「職務休暇」のようなもの。
私もこの制度を利用し、日本のこういった熱心な薬局で「サバティカルイヤー」を過ごしてみようかな、なんて考えが、今回、湧きあがりました。まあ、実際には、まだ7年間働いていないので、しばらくお預けの「将来プラン」ですが。。。
でも、今回、最も目を引いた薬局はここ(⬇︎)かな。
店頭で、レトロな「カエル」を見つけたから(爆笑)。その年季の入った色褪せぶりから察するに、長年この薬局と浅草の住民たちを見守ってきたカエルたちなのではないでしょうか。
私がこの「ケロちゃん」が大好きな理由は、過去のエントリ(⬇︎)からどうぞ
それから再び浅草中心のアーケード街へ戻り、こちらの薬局(写真下⬇︎)にも立ち寄りました。
実に外国人観光者受けしそうな雰囲気。日本のドラッグストアの品揃えは、本当に素晴らしい。全ての商品が、世界を凌駕するクオリティだと思う。
それから、こちらの個人薬局(写真下⬇︎)を通り過ぎようとした際、ふと目を上に向けると。。。
じゃじゃーん。これまたケロちゃんとコロちゃんを発見(写真下⬇︎)。これ、普通の人だったら気づかないほどの高い場所に置かれていたけれど、私は見逃さなかったよ(爆笑)
それから、マツキヨさんは、浅草に2店(⬇︎)あることも発見し。。。
ホテルへ戻りました。最後に通り過ぎた薬局は、都営浅草線浅草駅近くのこちら(⬇︎)。「漢方薬ダイエット」の張り紙が目に入りました。
そういえば、英国には漢方薬の保険適用がないです。漢方薬自体も、東洋・アジア系人が経営する代替医療専門店(写真下⬇︎)で販売されている場合が殆どで、そこには薬局の認可がおりていません。国によって、医薬品の規制も、薬剤師の仕事内容も異なるんだと考えさせられる薬局分野の一つ。
では、また。
<番外編>
現在、日本中が熱狂しているラグビーワールドカップ、浅草界隈にも、このポスターが溢れていました(写真下⬇︎)。私も、日本対スコットランド戦は、ホテルのテレビでライブで観て大感激。そして、ロンドンへ戻ってきて、地下鉄のビルボードに笑えました(写真下⬇︎)。
(注)「英国でファーマシーテクニシャンの職を得た時の話」シリーズは、次回から再開予定です。